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家族について思うこと

 日々の生活、仕事の中で、「家族」とは何を意味するのだろうと思う機会が多々ある。人の生活にとって、「家族」という存在は最も身近なものであり、そのため普段はあまり意識せずに過ごしているように思われる。
 「家族」という言葉を国語辞典で引くと“同じ家に住み生活を共にする血縁の人々”と記載されている。家族の定義を考えると、社会的定義は“近親者(親子、夫婦)から成る集団”となり、人類学的定義としては、“共食共同体”といえるだろう。また、家族を看護学においてとらえてみると、フリードマンは、家族とは、絆を共有し、情緒的な親密さによって互いに結びついた、しかも、家族であると自覚している二人以上の成員から成る集団である、と述べている。
 昨年12月に、「家族看護」についての講義を受講し、自分にとっての家族の意味、また看護職としての家族とのかかわり方を考えるよい機会となった。
 看護職と家族との実際の接点を考えてみると、家族成員の健康障害がきっかけとなっている場合が非常に多い。患者本人の健康の維持・回復には、それを支える家族の存在が大きな鍵を握っているし、また家族の健康や生活にも、患者本人の健康問題と密接な関係にあるなど、患者と家族は切っても切れない存在となっている。そして、患者本人では、解決できない問題でも、家族に注目することによって解決策が見出せたりすることもある。患者本人にとどまらず、家族の潜在能力に注目し、それを引き出す援助は、ケアの幅を広げ、質を高めることにつながる。
 しかし、家族内部に生じた健康問題といっても、比較的軽症のものから、生命を脅かすような重症な疾患もある。また、一過性のものから、後遺症を残したり、長期にわたる介護を要するものまでさまざまな性質のものがある。
 家族という集団を看護の対象としてとらえ、家族のQOLを高める援助を行うためには、その家族全体の家族観を見極めたり、個々の家族の価値観を理解し受け止めようとする豊かな感受性と、家族の個性を尊重する家族看護に特有の配慮が必要となる。看護職としては、単に、家族が危機状態から回復すればよいというにとどまらず、家族がその体験を統合して真の適応にいたることができるように援助することが大切であり、家族看護には、患者という個人のみを対象とするのとは異なる援助関係が求められる。
 家族の概念は、時代とともに変化し修正されていく。
 今の時代における「家族看護」というもの、人間関係のあり方を認識し、実践していけることをこれからのテーマとしたい。


《参考文献》
  岩波国語辞典第4版 西尾実 他著
  家族看護学第2版 鈴木和子 渡辺裕子著





(日付がかわったので)きのう、「空中庭園」を観てきました。
7~8年前に書いた、年末看護レポートを思い出しました(この映画の主旨とは、ずれてますが)。


<数日中に書きたいこと>
・映画「親切なクムジャさん」「空中庭園」のかんそー。
・由布院なんちゃって風水旅行記
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by blue-umiusagi | 2005-11-21 00:43 | 戯言
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